2011年4月12日火曜日

被災した宮城県で見えてきたこと

昨日、宮城県庁障害者福祉課で祈りの刻を迎え、黙祷を捧げた。
2月に仙台市で行なわれた研修会から交流のあった、相談支援専門員、自治体職員、社協職員の方々などの顔が浮かび、みんなどんな苦労をしているのかと想い、涙がこぼれた。
仙台市に入り被災された地域の社会福祉法人へのニーズ調査を行い、昨日で四日目を迎えた。被災地の法人責任者約22名の方から聞き取った支援ニーズを大別すると、以下のようになる。

(1)経済的支援
①震災による休業期間の収入保障(職員賃金、就労移行賃金、授産工賃など)
②建物や生活機器、授産機器などの修理、修繕費
(2)人的支援
①専門性を持った人の介護や補助的な役割の支援(職員の負担軽減)
②授産活動などの補助員としての支援(専門性は不要)
③職員定員の補充や拡充(震災で職を失った人を中心に)
④被災による心労を抱えている職員に心のケア
(3)物資支援
①ベット
②エンシュアリキッド(経口栄養食品)代替品では味が変わり嫌がる方あり

これらは、社会福祉法人が提供する福祉サービスに、つながっている人たちから見えてくるニーズともいえる。
一方、自宅や避難所で生活され社会福祉法人に繋がっていない人たちのニーズはまだぼんやりとしか見えてこない。たぶん、住居やライフラインなどが不安定で、次の行動に移れないからだろう。さらに、亡くなった方がいられる家族が周りに多い中、自分が次なる生活ニーズを表出することをはばかり、自分自身の生活ニーズを戒めている様子もうかがえる。
一日も早く、住居やライフラインを安定させ、日常生活が安定したところで、この方たちのニーズが表面化してくるはず。どのように繋がり、繋げていくか今からの準備が必要だ。それは、息の長い支援になることは間違いない。

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